LPガスって何?
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■そもそもLPガスって何?
LPガスっていうのは、英語でLiquefied Petroleum Gasのこと。日本語では、液化石油ガス。
よくいうプロパンガスとは、LPガスの原料で、多くの場合、他にもブタンやエチレンガスを混合している。
家庭用のLPガスは、LPガス容器により各家庭に供給される。日本でのLPガスの利用率は、ガスの総使用量の内60%。(残りは都市ガス)北海道から沖縄まで、多くの人がLPガスを利用している。電気、水道と並ぶ、もっとも身近なエネルギーなのだ。



■LPガスって何に使われるの?
ガスが、台所とお風呂だけにあるものだと思ったら大間違い。
家庭用では、エアコンや、乾燥機にも使われているし、産業用には、ビニールハウスの暖房、牧草、魚介類、ノリなどの乾燥熱源、鉄などの切断や溶解のための熱源として広く使われ、タクシーなどでも、燃費の節約のためLPガスが使われている。
なにしろ、値段が安くて熱効率がいいので、これからより一層の活躍が期待されるエネルギーなのだ。

■どこから輸入してるの?
サウジアラビアをはじめ、クウェート、アブダビなどの中東地域、オーストラリア、カナダ、インドネシアなどあっちこっち。
原油や天然ガスの生産時に随伴ガスとして回収したり、精製時に副生産物として出来るガスを回収している。これを低温液化したものが、専用のガスタンカーで日本に運ばれる。

■ガスタンクの正体は!
子供の頃、ガスタンクを怪獣の卵といって喜んでいた人もいるのでは。球形の巨大な建造物は、街の中でも一種のオブジェとして映画の被写体として使われたり、道を説明するときの目印として利用される街のアイドル的な存在だ。
でも、よく見ると、ガスタンクには丸いものとか、円筒形のものとか、何種類かある。これはもちろん、目的があって使い分けられている。

縦の円筒形のものは、原料を船からもらって低温貯蔵するときに使う。ここから、機械を通って精製されたプロパンガスや、ブタンガスが、問題の球型のガスタンクに貯められる。ここまでが一次基地の役割。球型のガスタンクから、管を通ってミックスされたものが、タンカーやタンクローリーなどで、二次基地に送られる。
二次基地では、球の頭に筒を載せたようなガスタンクに貯蔵され、タンク車や、タンクローリーに。
更に三次基地で、横の円筒形貯蔵タンクに貯蔵。そこから家庭用のLPガス容器などに充填されることになる。

怪獣の卵は、LPガス容器の卵だったのだ。